とっても変な映画でした。怪物が出てくるシーンも本当にいきなりでびっくりしちゃいましたし、普通の映画だったらみんな泣いちゃうような場面にギャグが入ってきたりして、観ながら「私は今、どんな気分でこの映画を観たらいいんだろう……」とか考えていました。でも後半は家族を助けるためにがんばる兄弟たちの姿にとっても感動しました。最後は泣けちゃいますよね。『リンダリンダリンダ』にも出ていたペ・ドゥナちゃんが可愛かったです。『ガメラ』とか、日本の怪獣映画に比べると、あんまり迫力がないですけど、家族の大切さがよーくわかるいい映画だと思います。変なところに入るギャグも、なんだかんだで嫌いじゃないかも。 ★★★★★ ★★★ (8点) 怪獣映画というよりはパニックモノという感じ。前半のグエムルの襲撃の動きや葬式のシーンを見てシリアスなのか? コメディなのか? 戸惑うと映画を楽しむのが難しいかもしれないが、ここは笑い6割として見ると楽しめると思う。監督の政治色の強さ、反権力的なスタンスは好き嫌いわかれるかもしれないが、軍隊やロボットでなく家族総出で怪獣に戦いを挑むってのが極めて韓国映画的で面白い。そして出てる家族のそれぞれに役割がうまく与えられていて盛り上がる部分を外してる部分も含めて、脚本がよくできている。泥臭いもの、生ぐさいものが好きなら楽しめると思う。もちろんペ・ドゥナファンとしても文句はない。傑作! ★★★★★ ★★★★ (9点) 『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』などの傑作を送り出してきたポン・ジュノ監督の最新作はなんと怪物映画である。 在韓米軍が漢江に捨てた廃液が奇形の巨大怪物魚を生みだしそれが大暴れするというプロットだけ聞けば単なるB級ホラーなのだが、いざ本編を見てみるとポン監督の今の韓国に対する風刺や悪意がいたるところに塗り込められている。韓国には、今でこそ韓流スターがどうのこうのと騒いでいるが、それ以前は市井の弱者を通して国や権力者を批判するというような気骨のある映画が多くあり、この作品もその流れを汲むものだといえる。実際、娘が少年に「もうすぐお姉ちゃんが警察や軍隊やお医者さんを呼んでここに戻ってくるからね」というセリフには泣けた。本来はこのように弱い者の頼りにされるべき存在が、この映画の中ではことごとく裏切って描かれていたからである。 ソン・ガンホを始め、役者陣はいずれも魅力的だし、ハリウッドのスタッフによる怪物のCGもよく出来ている(その生態もリアルである)。居眠りしてコインが顔にくっつく描写から始まり、スルメの足のやりとりやバカなのに「ノー・ウィルス」の英語だけわかるところなど、この監督独特の細かいユーモアも充実している。表層においても、裏読みするにしても、語り尽くせないぐらいの魅力がこの作品にはある。 ★★★★★ ★★★★★ (10点) 序盤のパニックシーンから病院脱走までが素晴らしい! いい意味でデタラメで、パンチ力のある怪物の出現シーン。絶妙な間合いで挿入される不謹慎な笑いの連発。『ほえる犬は噛まない』ではやや外し気味だったホン・ジュノ一流の乾いた笑いが今回は見事にハマっている。B級バカ映画に慣れていない人は楽しみ方に戸惑うかもしれないが、本格怪獣映画を謳った宣伝を気にしないで観に行けばほぼ間違いなく頭を空っぽにして楽しめるだろう。変化球の捕球が苦手な人には敷居が高いが、今年もっとも楽しめた映画のひとつ。ペ・ドゥナはもちろんのこと、ソン・ガンホのダメオヤジっぷりがたまらなく愛おしい。難点を挙げるなら終盤のハーフビターな展開か。最後まで明るいバカ映画に徹していた方が、今回の狙っている微妙な笑いのテイストが生きたはず。 ★★★★★ ★★★ (8点)
by wakusei2ndnews
| 2006-09-21 21:18
| movie
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