あの富野由悠季監督の最新作OVA『リーンの翼』が、ついに完結! 日米ハーフのエイサップ鈴木を主人公に新たなバイストン・ウェルの物語がここに展開。元・特攻隊員にして、異世界の王となった前作(小説版)の主人公・迫水が、21世紀の東京に復讐するために侵略の手を伸ばす! 戦後日本に対する愛憎入り混じる怪作を、徹底レビューしました。 正直言って4回目くらいまでお話がよくわかりませんでした。なんか変な名前の登場人物がいきなりたくさんでてくるし、私ではとてもじゃないですけど頭に入りきりません~! でも、本当にこういうパニックがあったら、人間って結構こんな風になるんじゃないかなあ、とは思いました。後半はオーラバトラーの闘いがとってもすごくて、退屈はしませんでしたけど、なんかいきなり歴史とか重いテーマが入ってきてビックリしました。いつのまにかエイサップ君とお姫様がラブラブになっていたのもちょっと驚き。うーん、まだ整理できないなあ。 (7点) ★★★★★ ★★ 日本の防衛問題にはじまり、家庭不和、過剰人口、技術至上主義への警鐘、在日朝鮮人差別に至るまで、ありとあらゆる「面と向かいあわなければならない」ものをすごい勢いでかき混ぜて、ロボット活劇の枠に押さえ込んだ超力技作。主役は一応エイサップ鈴木なんだけど、このヘンな名前じゃなければ、存在感は皆無だっただろう。 だって終始サコミズ王に食われっぱなしだったから。 ああいう野心家を描かせると富野は本当に上手い。『24』でお馴染み小山力也の熱演もあいまって存在感は圧倒的。 大の「男」を主人公にして物語を描く、って今の日本のアニメでは貴重だ。 最後の締めがちょいとご都合主義なのが-1点。リュクスの絶対領域に+2点。 (7点) ★★★★★ ★★ こりゃひどい。30分×6話というのは確かに一つの物語を成立させるのに十分な長さではないかもしれないが、それにしてもこのとっ散らかりぶりはあまりにも無惨。登場人物たちの行動原理もほとんど意味不明のまま物語は脈絡もなくあっちに行ったりこっちに行ったりして、そしてまったく収拾のつかないまま終わる。なんのためにこんなマイナーな作品を掘り出してきたのか。単に太平洋戦争語りをしたかっただけなのか。それにしたってこんな情緒的なだけの語りにいまさら意味があるとも思えない。ただ終盤のサコミズ王の狂乱っぷりは『∀ガンダム』のギンガナム御大将に迫るものがあり、ネタとしては面白いが……。 (2点) ★★ 富野監督の悪い癖が出てしまった作品。序盤の速すぎる展開と説明不足は最近の富野作品共通の致命的な欠点なのだが、周囲に指摘できる人がいないのか治る気配もない。中年信者はこれもまた「味」だと解釈してくれるだろうが、そんな連中に受けて本当に嬉しいんですか? と尋ねたくなる。その一方で終盤、サコミズ王(元特攻隊員)が21世紀の東京に絶望して暴れまわるシーンは圧巻。ウヨとかサヨとか、低レベルな次元を超越した(笑)富野電波&ほとばしる情念のあふれる演出は、病的だが(いや、それゆえに)魅力的。若い人は長所と短所を両方発見するつもりで観るといいと思う。 (5点) ★★★★★
by wakusei2ndnews
| 2006-12-22 00:00
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