2006年 06月 23日 ( 1 )

メカビ


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 講談社の「オタク雑誌」がついに始動! 『電波男』の本田透を擁したその雑誌の名は「メカと美少女」……略して「メカビ」!
 「男はみんなオタクである」という挑発的なコピーで登場した創刊号を、徹底レビューします。


e0076213_123144.gif 私、本田透さんって、可哀相な人だと思うんです。本当は三次元の恋人が欲しいし、自分が言っていることがおかしいって心の底では気付いていると思うんです。なのになんか恥ずかしくなって今更「彼女が欲しい」って言えなくなっているような気がします。この雑誌を読んで、本当は「メカと美少女」以外のものが欲しい人たちが素直になれないで作ったんだなあ、と思いました。ごめんなさい。個人的には『ディスコミュニケーション』の植芝先生や『R.O.D』の倉田先生のインタビューがすごく面白かったです。なんだか嫌な感じのする雑誌だけど2号が出たらまた読んじゃうと思います。
(7点) ★★★★★ ★★


e0076213_1233218.gif アカデミック系の記事が物足りないし、引用の仕方が乱暴だなあと思う部分がある。せっかく筑摩書房がスポンサーなのに、どうしてどの評論にも参考文献がないの? 明示的には書いてないけど、本田透のモトネタが八〇年代の教養ブームにあるんだなあと思った。ポトラッチとかの人類学ネタは栗本慎一郎で、一神教や多神教の話が中沢新一あたり。近代と中世を図式的に説明するのは『構造と力』で、学生運動から恋愛へというのが上野千鶴子。そして人間は共同幻想の中でしか生きられないんだというのがまさしく岸田秀。本田透は学生時代に読んでたんだろうなあと思うけれど、読者はモトネタのモトネタも読んでおかないと、モトネタの恣意的な解釈に騙されるよ、って危惧を感じる。クリエイターへのインタビュー系は、落ち着いて読めて良い。
(5点) ★★★★★


e0076213_1234655.gif オタクの財布に目をつけたオヤジと権威による箔付けを求めた萌えオタクががっつり手を組んだ結果生まれた雑誌。つーか『批評アフタヌーン』って感じ。思惑が噛みあってるようで噛みあってない所が素晴らしい。萌えオタク的な美意識の露出を極力隠し知的な印象を与えていてオタクの歪んだ性癖から来るエロキモ度が足りない。簡単に言うと『げんしけん』的。あと本田透が電波男で振り上げた拳を何とか軟着陸させようとしてるなぁと思った。それにしてもアフタヌーンネタ多すぎ。まぁ植芝理一先生のインタビューが読めたのは嬉しいけど。次は鬼頭莫宏先生お願いします。
(5点) ★★★★★


e0076213_124530.gif 天下の講談社でよくもこんな企画が通ったものだなと驚愕。濃い記事をたっぷりと読ませる希少なメディアとしてがんばって欲しい。が、雑誌のカラーが本田透系一色なのはあまりに勿体ない。オタク文化のポデンシャルって、それだけで括れるものではないでしょ? 「メカと美少女」というけれど、みんな本当にそれだけで満足できる? こういう場ができたこと自体は面白いと思うけど、もう少し色々な立場の書き手を集めてバラエティに富んだ誌面にしないとせっかくの場を生かしきれない。うまく転がればかなり面白い本になるはずなのだけど。まずはきちんとレールに乗せられるかどうかが勝負でしょう。
(5点) ★★★★★
 
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by wakusei2ndnews | 2006-06-23 01:24 | others