2006年 12月 12日 ( 1 )

ストロベリーショートケイクス




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 泣いてすがった大失恋を経ても尚、恋がしたいと口癖のようにつぶやく里子。稼いだ金で一人で生きて死ぬために5階以上の高層マンションを買うつもりでいるデリヘル嬢の秋代。口を開けば男と占いのことばかりのルームメイト・ちひろに、過食と嘔吐を繰り返すイラストレーターの塔子。4人の女性の奇妙な関係とそれぞれの度たちを描く。原作は魚喃キリコのコミック『strawberry shortcakes』。


e0076213_23332812.gif もうこんなに共感できた作品は久しぶりです。最初に原作を読んだときは、なんか出てくる人たちがみんなネガティブなことを考えるのがカッコイイと思っていそうなところがイヤだったんですけど、あれから何年もたってこのお話と映画版で再会してみると、不思議とみんなの気持ちが分かるからビックリ。思わず原作も読み返して、ああ、こんな話だったのかって、なんか感心しちゃいました。恋愛ってやっぱり楽しいことばっかりじゃないですよね。でもしばらく経つといつの間にかまた恋がしたくなってくるから不思議です。あー、恋でもしたいっすねー!
(9点) ★★★★★ ★★★★



e0076213_2154284.gif 都会暮らしのやさぐれた20代独身女性4人のやさぐれた生活を淡々と描いた物語。池脇千鶴がかわいいのは当たり前としても、男からすると共感するのが難しいようなキャラもだんだんかわいく見えてくるのがすごい。ただドラマ性は相当希薄。キャスティングはかなりいいのだけど、それぞれの役者の存在感だけに頼りきっている感じで、個々のキャラに対する共感以上のものは何もない。加えて秋代のキャラがやや弱く里子との関係性も薄いため、ちひろと塔子のコンビとアンバランスで、そのためラストもいかにもとってつけたような感じになってしまっていると思う。映画としては4点くらいだが、池脇千鶴萌えってことでプラス1点。
(5点) ★★★★★



e0076213_23335344.gif 4人の女の子の群像劇で、他にも類似作品が多くある中で、本作が抽んでているのは、間違いなくセックス描写だろう。生々しい。出ている役者もいつもと違う自然な表情をしていて、なかなかリアルである。しかしその一方で、作為的な演出がかなり目立つ。例えば塔子が出版社前で倒れる場面、わざわざ看板の絵に合わせて倒れる。他にも凝ったカットやつなぎがあって、巧いことは巧いのだが、そのぶん映画が作り物っぽくなっている。 ストーリー的にも悪い男(加瀬亮)がステロタイプなのはいただけないし、池脇だけ他の娘たちとトーンが違っていて、最後まで傍観者的立場なのもバランスが悪い。リアルの規準を定めなかったのがこの映画の敗因である。
(5点) ★★★★★



e0076213_23342325.gif 映画用にほぼ作り起こされた池脇千鶴パートと、原作を踏襲した他の3人のパートできっぱりと明暗が分かれた作品。恋愛至上主義の不毛さを身にしみながらも、やっぱり恋愛したくてたまらない池脇のキャラ造形はリアルで魅力的だが、原作の設定を引きずった他の3人に関しては自傷的な売春、拒食症、結婚亡者といずれも類型的で、古い。冒頭とラストのカットなど、演出的には気の利いたいいシーンがたくさんあるが、全体としてはちぐはぐで散漫な印象をぬぐえない。4人の絡みが弱く、ラスト近くの全員集合がかなり不自然に移るのもマイナス。力のあるスタッフには違いないので、次回作に期待といったところか。
(5点) ★★★★★
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by wakusei2ndnews | 2006-12-12 23:34 | movie