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立喰師列伝

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 類稀なる「芸」を駆使して無銭飲食を行う“立喰師”たち。彼らは、日本の歴史の推移と共に、その様式を変化させていった……。あの押井守監督の最新作『立喰師列伝』がついに公開。『アヴァロン』で見せた撮影した俳優の画像を素材にデジタルアニメーションの要領で映画をつくる手法で、歴代の“立喰師”たちを紹介しながら戦後史をパロディ化する異色作を、拡大枠でレビューします!



e0076213_775025.gif 私は『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』から押井さんの大ファンなんですけど、最近の押井さんの映画は、難しい台詞ばかりすごく多くて、正直、見ていて困ってしまいます。こういう映画の面白さがわからないのは、私の理解力が足りないのかもしれませんけど、もう少し普通に映画を見たい人にサービスをしてくれてもいいのになあ、って思いました。あ、でも大好きな佐藤友哉さんや滝本竜彦さんが出ていたのはわかりました。見つけたときは「やった!」とか思っちゃって。……でも、他に楽しいところはなかったです。どうせCGでこんな風にしちゃうなら、銀二は天本さんにしてほしかったかも。『仮面ライダー the First』みたいに。
★★★★★ (5点)


e0076213_781158.gif 「思想」がいまやある種の講談として、表層的に消費されていることを考えれば、戦後思想史が思想のファッション化、俗物化の歴史であったことは自明であろう。ならば、戦後思想史のパロディ化とは、もともとパロディ化されていた俗流戦後思想史を再パロディ化することである。つまり本作は思想のパロディではなく思想のパロディの再パロディ化であり、戦後史の虚構化ではなくもとより虚構化された戦後史の再虚構化なのであって、そのことのヒントは、「自称」民俗学者という新聞記事のタイトルにも現れているのだが、そこまで分かった上で楽しめるかと言うと少し判断を留保したくもなるのであった。
★★★★★ (5点)


e0076213_782287.gif 『GHOST IN THE SHELL』以降ずっと「らしくない」映画ばかり作ってきた押井守だったが、今回はひさびさにのびのびと怪気炎を上げている。こんな馬鹿馬鹿しい与太話をよくもまあここまで大真面目にやってのけるもんだ。やっばマトモぶるより、こういう風に開き直った方がこの人はいい。『イノセンス』とかに比べて一見ものすごく間口が狭く見えるけれども、実はこっちの方がフツーに楽しい。映像も実験的すぎるかなと思ったけど意外と気にならなかった。適度に非現実感が出ててよかったと思う。 ただ、昔の押井だったら最後にもう一吠えしただろう。そこはさすがにトシかなという気がする。
★★★★★ ★ (6点)


e0076213_785474.gif 次から次に現れる立喰のプロ達のやり口を見るコメディとしても楽しめるが、奥行きはもっと深くこれは反権力者たちアウトローの戦後の抵抗の歴史の戯画化で時の権力や一般市民の投影として食堂があり、そこから金を払わず飯だけせしめるか?そういう戦いだ。だから物語は安保闘争以降ガラリと変わり軽薄なノリでのシステムとの戦いと自己言及の韜晦といういつもの押井節となる。そう考えるなら最後のインド人はオウムの象徴なのだろう。当初はノスタルジー色の強い話になるのかと思ったが終わってみると逆で開かれてる感じがした。立喰師は負けたわけでも消えたわけでもなく姿を変えて何度でも現れるということなのだろう。
★★★★★ ★★ (7点)


e0076213_792430.gif 押井はギャグの(そもそもの?)才能が枯渇したのではないか?というのが正直な感想。まあそれはともかく、友達ゲストで枚数増やす同人誌と同じ構造の作品だ。わあ、○○さんが出てる~こんな顔してるんだウフフとか、そういうのが楽しい人たち向けの一本。まさにオタクの見る夢とはこのことかと。大資本投入して、友達と楽しい現場ごっこ。ああ楽しいね面白かったね。オタクたちも明日の自分を重ね合わせて夢を見る。だがもちろんそれは、悪夢と同じものなんだけど。とかいいつつ、出演者の確認用にパンフレットは買ったんだけど。
★★★ (3点)


e0076213_79389.gif 若い頃に押井守の洗礼を受けた私は一生彼の新作に付き合わなくてはならないが、正直劇場版『パトレイバー』の2作目以降はお布施か税金を払いに行っているような気分である。今回は立喰師という虚構の存在を通して、日本の戦後史をパロってみようという試みなのだが、そっちに気を取られて、立喰師が詭弁を使ってタダ喰いをする輩であるという面白さがまるで描かれていない。ただだらだらと実録番組もどきが流されるだけ。観覧車のくだりなどを見ればヴィジュアルセンスは決して悪くないのだが、この人は放っておくとどんどん頭デッカチな映画しか撮らなくなるので、誰かエンターティンメントの方向へ連れ戻してほしい。お願いだから。
★★★★ (4点)


e0076213_795860.gif 相変わらずの独り善がりで、序盤からハズしてくれるけど戦後史総括をこう見せるという発想は抜群に面白いし、ネタ自体も(わかれば)かなり笑える(春樹ネタとか)。普通、こういうテーマを扱うとただ時代につばを吐いて終わるのだけど、押井の愛憎は何重にも捻くれている。一番興味深いのは(分量的な問題が大きいのだろうが)立喰師たちの戦いが80年代で途切れている事。80年代的な消費文化は、アウトロー気取りの困ったちゃんにとって最後の「都合のいい悪役」だったのだ。演出的にはダメダメな映画だが、90年代の、そして21世紀の立喰師たちがどんな闘争(それは従来のベタな「俺VS世界」ではありえないだろう)を挑んでいったのか、ぜひ知りたい。続編希望。
★★★★★ ★ (6点)
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by wakusei2ndnews | 2006-05-11 07:10 | movie

機動戦士ΖガンダムIII 星の鼓動は愛

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 お待たせしました。
 20年の時を経てテレビ版とは違った解釈で進行し、カミーユが発狂するというTV版の結末すらも覆した「新約」Ζ完結編を徹底レビューです!



e0076213_18355749.gif カミーユ大好きの私としては、このラストは一生の宝物です。あれから20年立って、やっと『Ζガンダム』の宇宙で人間が生きていくことが祝福されたんだなあ、としみじみ考えちゃいました。もちろん大泣きです! Gacktさんのテーマ曲もすっごく良くて、DVDの発売が今から楽しみです! しかもしかも、『ΖΖ』がなかったことになるってことは違うもうひとつの宇宙世紀がこれから描かれるんですよね! もうそれが今から楽しみで仕方ありません。こうやって一生、宇宙世紀の物語を楽しめるといいなあ。そして今度も、そんな宇宙に愛が溢れた、幸せな物語になってもらえればいいなって思います♪
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_18374628.gif 完結編と謳われているが、まあぶっちゃけなにも完結などはしていないのであって、では我々はなにをしに劇場まで足を運んだかというと、恐らく、自分自身への決着のためであろうと。まあ予想通り旧作画と新作画はかみ合っておらず、ストーリーもちょっと笑うほどに破綻しまくり。だがそこに、決着を求めて我々は集う。私にとってZとはなんであったかと。そして、衝撃のラストシーン(笑)を迎え、深いため息をもらすのだ。オチがついてしまうんだなあ、と。私にとっての青春=Zは、もっとざらついたものだったはずだ。いい思い出なんかにされてたまるか。
★★ (2点)


e0076213_18364316.gif 全体を通して良くできたダイジェスト版になってしまった感は否めない。予定調和なラストにはあの90年代的なチープさが絡み合い死に結びつき、それでもなお生きなければならない、と宣告されるTV版の息苦しさは感じられない。個人的にはキリマンジャロとダカール演説がカットされたのが痛いと思った。かと言って∀ガンダムのような世界名作劇場的絵作りでもなく、キンゲのようなお祭り気分でもなく、イマイチ褒めようがない。オヤジ慰撫だ、の一言で切り捨てたくもなるが、まあ、Ζ的な屈託って時代的にはそぐわないわけで、それを踏まえた上で、無理に押しつけずフツーにいい話にしたのは御大の良心かな、と好意的に考えることにします(笑)。
★★★★★ (5点)


e0076213_1837375.gif こんな安易な救済と自己正当化に満ちた映画も珍しい。TV版ではてんこ盛りにされていたアイロニズムがとことん脱臭され、かわりに安易なロマンティシズムに落ち着きました、めでたしめでたし……ってバカじゃないの? これは辛くないカレーであり、溶けたアイスクリームのようなもの。これが仮に90年代後半の作品だったらまだエヴァ=オウム気分克服映画として、賞味期限は短いが面白いパフォーマンスにはなっただろう。しかし2006年の今、巷に溢れているのはむしろ本作に象徴される安易な自己肯定と思考停止なのだ。「戦闘と議論」だけで映画をつくる富野マジックも今回は完全に失敗していて単に「観づらい&わからないフィルム」になっている。この映画版については後日徹底的に論じる用意があるのでお楽しみに。
★★★ (3点)
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by wakusei2ndnews | 2006-04-03 18:37 | movie

ホテル・ルワンダ

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 アフリカのルワンダで内紛による大量虐殺の危機から人々を救った、実在のホテルマンの姿を描いた感動ドラマ。日本公開は危ぶまれていたが、若者によるインターネットでの署名運動が功を奏し、公開が実現した話題作。ブログ論壇に話題を提供し、若者たちを夜な夜な充実した議論の世界に招き入れた(?)本作を徹底レビューします!


e0076213_2332165.gif 号泣です。そして不安になりました。たった10年くらい前に、同じ世界の遠い国でこんな酷いことがあったなんて! それなのに私は、この平和な日本でのんびりと暮らして、マンガやアニメのことばかり考えていたなんて……。今すぐ「何かしなきゃ」って気持ちになりました。とりあえず今すぐブログを借りて、この違和感をもっとたくさんの人に訴えたいと思っています。それが、私に出来る数少ないことだし、私みたいな人でも誰かの役に立てるんだなあ、と思うととっても充実します。ルワンダの虐殺のことを知ることで、私の生きる道がわかったような気がします。
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_2333740.gif 話題性先行のブームになってしまっている感はあるが、やはり作品自体の力もスゴい。次から次へと迫り来る危機を機転と勇気で切り抜けていくという正統サバイバルホラーとしての面白さをしっかりと満たしつつ、ドン・チードルの情けないほどの小市民っぷりが、民族浄化というブッ飛んだ状況の凄惨さを際立たせている。 ただし基本的にノンフィクションだから見終わったあとやりきれない気分になるのはまず間違いないので、見るかどうかは自己責任で。欧米がルワンダを見捨てる直接の契機となる事件を描いた『ブラックホーク・ダウン』も併せて観ると、精神衛生的にはちょうどいいかも。
★★★★★ ★★ (7点)


e0076213_2335639.jpg 「出てくる人全員ものすごく普通で普通過ぎてその普通っぷりにうちひしがれた。皆自分の損得を第一に考えて、そこから最善の策を切り出そうとする。そのギリギリの線が美しいなあと思いました。ポールさんとか国連軍の大佐とか。あと出国しようとしたけど不本意な形でホテルに戻ってきた奥さんのブチギレっぷりとかがよかった。トータルで人間臭い映画だなあと思いました。あ、でも車襲ったりする民兵の皆さんやる気なさ過ぎ。バイト君かお前ら。フツパワーはそんなものなのか!なんつーかポールさんになれる自信はまるっきりないので、せめてラジオに煽動される人たちみたいにならないように生きていきたいなあ、なるべく。
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_2341239.gif 正直、公開署名運動には「みんな<確実に価値のあること>が欲しいんだね」と冷笑していた天邪鬼な僕ですが、いざ観に行くとフツーに出来のいいお涙頂戴映画になっていて感心&反省しました(笑)。ごめんなさい、心打たれまました、ハイ。「これは実際にあった話なんだ」というリアリティと、娯楽映画としての単純化の塩梅が絶妙で、例えば「いい人」と「悪い人」の境界線がかなりはっきりしたキャラ配置になっていることも見ている間は(気付いたけど)まったく気にならなかったほど。圧倒的な暴力を止められないもどかしさの演出も巧い。さすがにネットで騒がれているようなナイーブな正議論には関心がもてないけど、観て外れのないアンパイ映画としてオススメ。
★★★★★ ★★ (7点)
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by wakusei2ndnews | 2006-03-30 23:04 | movie

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

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 西暦2015年。感染すると突発的に自殺してしまう正体不明のウィルス<レミング病>が世界中に蔓延、世の中は恐怖と絶望に覆い尽くされようとしていた。発病を抑制する唯一の方法は、日本のあるミュージシャン2人が奏でる“音”を聴くことだという。大富豪ミヤギは、レミング病に感染した孫娘ハナの命を救うため、探偵を使って2人の行方を探し始めるのだった…。

 「EUREKA ユリイカ」「レイクサイド マーダーケース」の青山真治監督の最新作。
 主演は、共に青山作品2度目の登場となる浅野忠信と宮崎あおい。中原昌也、筒井康隆の異色キャストの出演も話題に。 
 
 
 
e0076213_23261454.gif 感動しました! 私もこの映画のあおいちゃんくらいの頃は、なんだか生きている意味がわからなくて、神戸の事件とかニュースで見て「人を殺していけない理由ってなんだろう」とか考えていました。手首に刃物をあててみたこともあります。お薬を飲んでいたこともありました……。そんなとき助けてくれたのが、いろんな作品との出会いなんです。きっとこの映画のあおいちゃんも、浅野さんの音楽を聞いて、なにかすっごく大きなものに出合って、そして「死にたい」って気持ちに打ち勝ったんだと思います。私の生涯のバイブル・宮台先生の「サイファ」を思い出しました! 明日からまた読み返そうと思います。レッツ・サイファ!
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_23321638.gif ポストモダンな昨今、ノイズこそオルタナティヴだよね的な映画だったら嫌だなと心配していて、実物を見てからもしばらくは罵倒の文句ばかりが脳内に沸き起こったのだが、中盤以降の展開を見ているとやはりそう単純な話でもないと思い直した。延々と音ばかり鳴っている作品だが映像と音の主客逆転と思われる場面が何度かあり、両者の緊張関係によって音響が単なるノイズ(雑音)ではない自由を獲得するという逆説的な構造はなんとなく分かる。実際あまりうるさいとも思わなかった。この映画自体がヴェンダースの『夢の果てまでも』を強く意識している点も興味深い。阿部和重のメイキングが楽しみ。
★★★★★ ★★★ (8点)

 

e0076213_23323861.gif 映画はロックだ?(ロックじゃなくノイズらしいけど) ヴェンダースの影響? ジョン・カーペンターみたいに世紀末SF仕立てでやりたい放題やっているが、いかんせんインテリの出自が邪魔して、バカになりきれていない。映画的教養と現代の寓話みたいにしているのが鼻につく。この辺りが青山の限界か。拾いものは中原昌也の奇妙な存在感。出番は少ないのだが、なんか彼が自転車に乗っているだけで面白い。「死ね!」と食堂から飛び出していく場面なんか最高。そこは私だけでなく場内から笑いが漏れていた。たぶん彼の文章から受けるイメージに近かったからだろう。たむらまさきによる撮影が美しかったので、一応退屈はしなかった。
★★★★★ (5点)


e0076213_23325869.gif 自殺病=現代的な(90年代後半的だけど)疎外感という安直な暗喩、音楽(超越性)による救済というベタな構図(よりにもよってノイズ!)、そして浅野(超越性に接続できるアウトロー)が宮崎(体温の低そうな厭世感漂う少女)を救うなんていう援交オヤジロマン全開の発想(笑)。無駄に玄人受け狙っているけど、要はオヤジ妄想が理論武装してあるだけ。完成度も低く、100%展開が予測できる安易な筋書きも酷いが、「大草原の下で魂のノイズ演奏」とか、「その演奏で失神する宮崎」とか、「あっさり描くことで『死』を強調する手法」とか、演出的にも見てるこっちが恥ずかしくなる絶望的にアレなシーンの連発が辛すぎる。10年前ならいざ知らず、今更これはない。でもみんな「青山だから」褒めるんだろうね。
★★★ (3点)
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by wakusei2ndnews | 2006-03-27 23:33 | movie

THE 有頂天ホテル

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 大晦日のホテル。年越しパーティーまであと数時間。元妻と再会して動揺する副支配人、汚職が発覚した国会議員、その元愛人の客室係など、さまざまな事情を抱える23人の男女が悲喜こもごものトラブルに直面する群像コメディ。『ラヂヲの時間』『みんなのいえ』に続く本家・三谷幸喜の監督第3作。その出来はいかに!?
 


e0076213_23131955.gif 役所広司さん! 佐藤浩市さん! 香取真吾くん! 松たか子さん! 西田敏行さん……。まだまだいます。こんなに豪華なメンバーの映画が観られるなんて、私はもうそれだけで幸せです! たっぷり笑えてちょっぴりジーンと来て、そして最後はYOUさんの歌声で幸せな気分になれます。香取クンが一度手放した幸運のお人形が戻ってくるところとか、松たか子さんが前向きに生きようって決意するところとか、とっても胸の中が熱くなりました。でも、これって実際のホテルであった色んな出来事が元になっているんですよね? ホテルで働くのって、大変なことなんですね。この後の役所さんと戸田恵子さんの関係が気になります♪
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_2313447.gif 三谷幸喜の映画を見るのはこれがはじめてだったんだけど、伊丹十三が果たしていた役割を三谷は担いはじめてるのかなと思う。明朗快活公明正大、善男善女のためのストロングスタイルエンタテイメント。こーいうのもやっぱ年に一本くらいは必要で、それを宮崎駿にばっか押しつけといちゃいけない。
 次から次へとキテレツなキャラが登場する序盤からプロットが複雑に絡み合う中盤まではまったく見事なもので、これぞまさに映画の醍醐味って感じ。それだけに、終盤の収束がちょっともたついて奇跡感を生み出すに至らなかったのは惜しい。なんとかYOUの歌一発で落としてるのだけど、あれはちょっとズルいよな。
★★★★★ ★(6点)


e0076213_23141236.gif 三谷幸喜の映画進出3作目。TV局のテコ入れもあって大ヒット。まあ何も考えずに笑って楽しんで下さいよ、という典型的な映画である。ただ三谷の往年の名画を意識した作りがイヤミといえばイヤミで、今更『グランド・ホテル』だなんて思うのが正直なところ。携帯電話が出てくるから現代だろうが、それにしては高級ホテルに娼婦が入り込むなんて、大昔の映画みたいな設定である。ラストは生瀬を転ばせて「してやったり」のつもりなんだろうが、生瀬が悪役に描けていないので、スカッとしない。カウントダウンできない伊東四朗の支配人も同様。どうしてこうツメが甘いのだろうか。見ている間は楽しいけど、もの足りなさは残る。
★★★★★ (5点)


e0076213_23144536.gif 三谷演出は相変らずクドい。でも映画版『笑の大学』辺りと比べれば一目瞭然だが、単調なドラマ演出が抜けきれていないテレビ局の社員演出家よりはよっぽど観れるんだからビミョーな気分になる。長さを感じさせない詰め込み方、テンポのよさはさすがといったところでしょう。惜しいのは一番受けるはずの「鹿」のギャグが外し気味なのと、クライマックスの松たか子の説教が相変らずの学級会センスでちょっと興ざめな点。でもまあ、とりあえず観に行って損はない佳作ではあるでしょう。アリキリ石井のホテル探偵、YOUの歌うエンディングテーマ、篠原涼子のコールガールなど、絵的に決まったシーンがある辺り監督・三谷も成長したのかも。
★★★★★ ★★(7点)
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by wakusei2ndnews | 2006-03-09 23:14 | movie

ゲルマニウムの夜

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 あの花村萬月の芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』がなぜか今更映画化!
 制作総指揮に『赤目四十八瀧心中未遂』の荒戸源次郎を迎え、文化庁の支援の下に制作。監督は麿赤児の次男(!)大森立嗣、脚本は浦沢義雄という謎の面子で送る映画が上野の東京国立博物館の敷地内に設けられた、特設劇場で上映中……。
 委員会メンバーで上野へ赴き、その実態を確認してきました!


e0076213_9364844.gif 私、こういう汚いの嫌いです。嫌いなのに、何故か食い入るように見てしまいました。修道会みたいなところにこんな醜いものが詰まっているなんて、人間の心って奥が深いなあと思いました。なんか、昔好きだった「エヴァンゲリオン」とかSABU監督の映画っぽい空気が懐かしかったです。上野の美術館のとなりにできたお洒落な映画館で観たんですけど、建物の中がすごくオシャレで、シートもゆったりしていて、2000円はちょっと高いけどいい映画館だなあ、と思いました。でも、いくつかさすがに引いちゃうようなシーンがあって、みなさんにお勧めするのはちょっと……って思います。人を選ぶ映画ですね。
★★★★★ ★★ (7点)


e0076213_937323.gif お足元の悪い中、2千円払って見に行くのは高い。平板で単調、奥深さが感じられない。なんだかアートっぽい、ただそれだけ。それもそのはずで、監督もカメラマンも新人だそうな。原作をそれなりに映像化できてはいるが、活字の小説の方がより脳にダイレクトに殴りかかって来て強烈だった。犬も豚を含めキャストは皆好演していたとは思う。久しぶりに石橋蓮司の怪演が見れて胸を撫で下ろし、広田レオナのシスター姿にそそられ、早良めぐみの初々しさに癒される。「童貞様」と言われると、なぜだか訳もなく誇らしげな気分になってしまいますよね。映画って本当にいいものですね。
★★★★★ (5点)


e0076213_9374023.gif 信仰を抱きつつタブーを犯す主人公が逆説的に神に近づく、という原作のテーマが完全に色あせてしまっている。芥川賞受賞の時点でもこの信仰は安っぽく見えたが、8年後の現在ではなおさらで、罪を犯すことに対して何のひっかかりも感じさせない。脱社会的な犯罪が当たり前になってるのに、今さら禁忌を犯すことに意味を見出されてもねえ。東北特有の雪解けの汚さや、豚や鶏の畜舎での労働のシーンは身にしみる暗鬱さを描き出していて、テーマ的にハズした部分を除けば、決して悪い映画ではないのだが……。
★★★★★ (5点)


e0076213_9375496.gif えー、昔、花村萬月が何故か純文学扱いされて芥川賞取ったって事件があったんですね。しかも旧作の焼き直しで(笑)。修道会での虐めと背徳、性と暴力のオンパレードで「人間を描いている」そうですので、エヴァのラスト程度で絶望できたヌルい人なら充分震えることができます。で、21世紀になって映画になった本作は、この程度の批評意識もなく素直に「こういうのカッコイイ」と思って映像化。今更、聖俗の逆転なんてテーマ自体が陳腐にも程があるんだし、浦沢脚本にするなら思い切ってミュージカルにでもすればよかったのに。ただ、文章ではあざといだけだった小道具も映像ではそれなりに力を発揮しているし、役者陣も悪くない。
★★★★★ (5点)
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by wakusei2ndnews | 2006-02-04 09:39 | movie

男たちの大和 YAMATO


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「あの男」が日本映画界に帰ってきた……!
鬼才・角川春樹プロデュース、辺見じゅん原作、巨額予算を投じた戦艦大和のセットと豪華キャストで送る大作お正月映画『男たちの大和 YAMATO』……予想外のヒットを見せるこの映画を、新旧レビュアーが切ります!


e0076213_23233572.gif もう途中から大泣きです。最初は「なんか汗臭そうな映画だなあ」と思っていたんですけど、年の最後に「戦後60年」を私なりに真剣に考えてみようと思って劇場に足を運びました。反町君も出ているし……。最初は、軍隊っていやなところだなあって思って見ていたんですけど、戦争という過酷な状況の中で、一生懸命愛する人を守るために戦って、そして死んでいく人たちの姿を見ていると、涙が止まらなくなりました。特に蒼井優ちゃんが原爆で死んじゃうのはショックでした。こんな尊い犠牲の上に、今の私たちの平和ってあるんですね。映画館を出るとき、思わずスクリーンに向かって敬礼してしまいました。
★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_23223138.gif 角川春樹プラス佐藤“北京原人”純彌というので期待していたが、それを裏切りそこそこ出来た佳作。戦闘シーンは全体的に短いし、CGは使い回しもあり安っぽいが、プライベートライアンみたいな迫力は出ていた。蒼井優は可愛かった。他の女優陣が必要以上にアクが強いので尚更清涼剤になった。寺島しのぶの芸者は勘弁してほしい。「男」連中はそれなりに熱演しているが、それぞれがバラバラでまとまりなく感じた。この映画全体の感想もそうだ。愛するもののために戦うのはいいが、「国」と「国」の戦争という大きなスケールに欠けていたのは残念。それに精神的支柱の大和がただの時代遅れの張子の虎という面も深く描けなかっただろうか。最後の作戦に敢然と異議申し立てをする本田博太郎はカッコイイ。
★★★★★ ★ (6点)


e0076213_23224362.jpg 戦後60周年のトリを飾るに相応しい大作感と気迫の伝わってくる良作。「作品」としては、いろいろな綱引きの結果、ゼロ年代らしい標準的なバランス感覚の当たり障りないものに落ち着いていたが、そんな客席での鑑賞なんぞは、あくまでこのプロジェクト全体の上澄みに過ぎなかろう。この映画の真価はむしろ、角川姉弟が私財を投げ打って実際に沈んだ大和を見つけ、コスト度外視の実物大セットをこさえ、役者たちやスタッフの身体を通じて軍隊生活を再現したりした、関係者や作り手側の営為にある。観客は彼らの体験継承や鎮魂の「儀式」ないし「祝祭」のパトロンとして金を払い、作品自体はその活動報告くらいに思った方が、自らの関わりうる文化というもののイメージを有意義にできると思う。
★★★★★ ★★★ (8点)


e0076213_2323199.gif 史実通り誰もが撃沈すると思っていたYAMATOが、何かの間違いで沖縄に到着してしまいました(笑)。ストーリーはベタベタな泣かせ映画。しかし、つくりはしっかりしていて、たっぷりお金をかけた分、見ごたえのある大作に仕上がっている。イデオロギー的なところは無難にかわしているところもクレバー。下士官と新兵に焦点を絞ったのも◎。でも現代パートは教科書的に真面目すぎて白けるなあ。まあ、この映画は何より「●●●●が真剣に電波を放つとたまに奇跡が起こること」を証明した意義が大きいのでしょう(笑)。次はぜひ『REX2』を撮ってください。100億かけて恐竜ロボをつくって、もちろん主演は安達祐実。今度のオチはマリファナで。
★★★★★ (5点)
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by wakusei2ndnews | 2006-01-13 23:23 | movie

仮面ライダー the First


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 あの本郷猛と一文字隼人が帰ってきた!
 21世紀の技術を駆使して蘇る、初代「仮面ライダー」伝説……。
 鳴り物入りで発表されながら、ロクに宣伝もされずいつの間にか公開されていたいろんな意味で話題の「仮面ライダー」リファイン企画、さて、その出来は如何に!?



e0076213_21361685.gif 私は昔の仮面ライダーって、なんか子供っぽいし、あんまり好みの役者さんが出てこないから全然興味がなかったんですけど、この映画はすっごく楽しみにしていました! だって黄川田将也さんに高野八誠さんですよ! 特に黄川田さんは密かに私の中でブレイク中なんです。映画はなんか昔のドラマみたいなお話で、変身ヒーローにあんまり興味がない私も普通に見られました、でも、高野さんが真っ赤なオープンカーに乗って女の子に声をかけていたのにはちょっと引いちゃったかも。ヘビの怪人に改造されちゃった恋人のお話は悲しかったです。一瞬だけ出てきたバイク屋のおじさんって何だったんですか?
★★★★★ ★★★ (8点)


e0076213_2136302.gif 最近のTVのやつは見ていないが、これでもストロンガーあたりまでは追いかけていたライダーファンである。今回は「原点回帰」ということで一応見に行ったけど、なんじゃこの穴だらけの脚本は、井上敏樹! 時間軸が変だし、改造人間は定期的に血を入れ替えなければならないという設定が回収されていない。天本英世が幹部というのもあざといし、小林涼子はスネークじゃなく、そこはハチ女でしょ!(違うか) 本郷猛が研究者でいながらバイカーだという設定も無理があるし…。出渕裕のライダーのデザインがかっこよかっただけに、このダメ脚本は惜しかった。旧TV版へのオマージュなんかいらないのに。リベンジの第2弾希望。
★★★ (3点)


e0076213_21364894.jpg OPからものすごくかっこ良くてアクションシーンはドキドキしながら見れました。本当にかっこいい。ライダーキックで敵が爆発して決めポーズ。これだけでお腹いっぱいです。ドラマ部分は90分という尺の短さと、役者の演技力に少し物足りなさを感じました。三田村少年サイドのパートが結構良かった分、主人公パートがあまり魅力的に見えなかったのかもしれませんが。あと、トンデモ本な「水からの伝言」からインスパイアしたと思われる水の結晶ネタには最初飲んでたコーラ吹きそうになりましたが、フィクションだしいいかな、と思うことにしました。きっとそのうちディレクターズカット版がでるだろうからそちらにも期待したいところです。
★★★★★ ★ (6点)


e0076213_2137542.gif なんでメロドラマなの? 『響鬼』の迷走もあわせて、東映の制作部がガタガタになっているんじゃないかと心配になる一作。出淵のアレンジデザイン以外が全てダメ。80年代後半のトレンディドラマでもやらなかったようなこのクサさは何の冗談? パロディでやっているならから回りしすぎだし、本気なら気が狂ったとしか思えない。このスタッフは予算とその使い方を間違えないプロデュサーがいれば『555劇場版』みたいな日本特撮の美学を生かした上質のアクション映画を作れるんだから、白倉さんしっかりしてくれよ! 脚本で唯一面白かったのは「セカチュー」カップルが病院(ショッカー系列)に騙されて改造人間にされるエピソード。
★★★ (3点)
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by wakusei2ndnews | 2005-12-13 21:38 | movie

空中庭園

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 直木賞作家・角田光代の同名小説を小泉今日子主演で映画化。ある平凡な一家の空虚な肖像と、それぞれが抱える心の闇をシニカルに見つめた現代的な家族劇秘密をもたないことをルールにしている京橋家の人々。だが、夫は浮気中、娘は見知らぬ男と関係をもち、息子は学校をサボっていた。そして、最もルールに固執する母親の絵里子にもある秘密があった……。
 豊田利晃監督の逮捕劇と、それに伴うメジャー公開の中止により話題をさらった一作。
 果たして映画自体の出来は?



e0076213_223309.gif 小泉今日子さんのお母さんがキュートで素敵! こんなお茶目でカワイイお母さんと「ともだち母娘ー」って感じでやれたらすっごく楽しいだろうなって思っていたんですけど、話が進むうちにどんどん家族の秘密が出てきてビックリ。普通こんなお話だとドロドロしちゃうんですけど、この映画が不思議なのはそれでいて雰囲気がなんかあっけらかんとしていて気持ちがいいところ。特にクライマックスの小泉さんが雨に打たれるところはゾクゾクっとするシーンなのにとっても綺麗で見とれてしまいました。私はこんな家族絶対いやだけれど、いい映画だと思います。誰だって家族に言えない秘密って、きっとあると思いますし。
★★★★★ ★★★★ (9点)


e0076213_22332950.gif ストーリーは平凡。「あー、あれだろ? なんかこう現代的な家庭の虚構性が暴かれたりして、だけど最後には絆がより深まっちゃったりかなんかするんだろ?」とか思って見てたらまったくもってその通りで、にもかかわらず大変面白かった。役者がとにかくいいんですよ。板尾創路も大楠道代もソニンも二人の子供もみんなよかったけど、なんてったってKYON2ですよ。連邦のモビルスーツは化け物か。
 前半は欠伸が出るほど退屈だけど、誕生日のシーンあたりからぐあーっと面白くなってきますんで、我慢して最後まで見てください。
★★★★★ ★ (6点)


e0076213_22334386.gif モノ凄い離れ業をやってのけた豊田利晃の怪作にして傑作。隠し事のない家族の「病」を描く話ながら、最終的には小泉今日子と大楠道代の親子関係の修復のドラマになるので、下手すれば東芝日曜劇場ぐらいの泣かせ家庭劇にできると思うのだが、豊田はニュータウンやラブホテルといった題材を大きく取り上げ、長回しや回転する画面、血のイメージなどを使って毒々しく味付けし、さらに板尾創路のコミカルさまで加えて、なんとも異形の家族映画にした。元アイドル小泉の仮面を幸せなフリをする主婦の表の顔に使うのも見事で、狂気のはらみ方に奥行きがある。リアルとシュールの狭間を行くこの監督の面目躍如といえるが、刑務所行きがつくづく残念。★★★★★ ★★★★★ (10点)


e0076213_22335818.gif これは郊外映画の秀作にして21世紀版『家族ゲーム』と言っていい出来。角田原作は言わば「モノは溢れるが物語のない郊外」で、「唯一機能している家族という物語」だったわけだが、この映画版は巧くエピソードの取捨選択を行いながら、原作にはない悪意としゃれっ気を盛りこんでポップで異様な独特のフィルムを完成している。特に、被害妄想の果てに見せる小泉今日子の演技は素晴らしい! ソニンと大楠道代のガチンコ勝負、板尾創路と永作博美の掛け合いなど、名シーンと呼ぶほかないシーンの連発も美味し過ぎる。主役の小泉を筆頭にやはり配役の勝利なのだろうが、原作には深度でこそ劣るが、ぐっと幅が広くなっている。
★★★★★ ★★★ (8点)
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by wakusei2ndnews | 2005-11-26 22:34 | movie

機動戦士ΖガンダムⅡ 恋人たち

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 話題の『Ζガンダム』20年目の劇場版が登場! 「新訳」の名の下に展開する第二章は「恋人たち」と銘打たれた男と女のドラマが詰まった90分。さて、その出来はいかに!?



e0076213_2124687.gif この「Ⅱ」では私がいちばん好きなカミーユとフォウのホンコンのお話が入っていて、とっても良かったです。あのお話って、何度見ても泣いちゃいますよね。あとサラとカミーユが月でデートするお話も素敵でした。クワトロさんの「私は独り身だ」もなんだかカワイくて◎。やっとΖガンダムが出てきたので、もっと大活躍してくれるのかなあって思ったら、なんだかやられてばっかりで残念です。あと、気のせいかもしれませんけどフォウの声がテレビと全然違うように聞こえました。最近あまり聞けない島津冴子さんの声が聞けると思って楽しみに行ったのに……何か特別な事情があったのかなあ。心配です。
★★★★★ ★★★ (8点)


e0076213_2152369.gif これはガンダムでも映画でも物語でもない富野汁だ! テレビでは登場人物のひねくれた部分が強調されすぎて気づかなかった色恋の痛い部分がフィルターを外した結果、綺麗に見えるようになったなぁと思う。最初は絵のことが気になったけど、途中からどうでもよくなってきた、戦闘もカッコいいけど、それよりも富野監督の中にある恋愛観女性観にグッとくる。逆に言うとそれを受け入れられるか否かで好き嫌いがはっきり分かれるんだろうなぁと思う。 俺はウブな男の子が痛い女に酷い目に合わされる話が好きなのでお腹一杯楽しめた。三作目へと繋がるラストも素晴らしい。是非飲んでほしい。
★★★★★ ★★★★ (9点)


e0076213_2121886.gif「恋人たち」っていうサブタイトルは皮肉なのかなあ。確かに恋人たちの物語が今回の中心ではあるのだけどラブストーリーと呼べるようなロマンティックさからはほど遠く、描かれるのは厄介な男と厄介な女の厄介な関係ばかりだ。しかしテレビ版と比べるとそんな若気の行ったり来たりを生温かく見守っている雰囲気があり、ヘンケン艦長の堂々たるスケベオヤジぶりもいっそ清清しくすら見える。そして最後にガンダム史上もっとも厄介な女であるハマーンが登場しとんでもなく厄介なことになりそうだという予感を漂わせつつ次回に続くと構成にはかなりドキドキ。しかし状況全体が明確なターニングポイントもなく混沌としたまま進んでいくものだからロボット活劇としてのダイナミズムは乏しく、その点では『哀・戦士編』に比べるとやはり一段落ちる印象。
★★★★ (4点)


e0076213_212437.gif テレビ版『Ζ』は中盤が冗長なのでまとめるとかなりスッキリした印象に。でも物語も登場人物も随分と淡白になってしまった感は拭えない。新訳とはいうけど、単に日和って腑抜けになったっんじゃないのって疑いの目はしっかりもっておきましょうね、若い富野ファンのみなさん! 相変らずの説明不足と、新旧作画の混在による違和感は1本の映画としてダメだってことも直視すべき。全体的に『星を継ぐもの』よりこなれているし、フィルムの出来だけで言えば全然こっちの方が上なんだけど戦闘シーンが……ね。老人のつくるものはこれだから扱いが困るというものなのだよ! 冒頭のいい意味で唐突な始まり方はさすが。
★★★★★ (5点)
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by wakusei2ndnews | 2005-11-25 21:03 | movie