監督は「平成仮面ライダー」シリーズの田崎竜太。 やっぱり怪獣映画って子供たちのものだと思うんです。クライマックスの子供たちがガメラに宝石を届けるシーンはとても感動しました。たしかに、他の「平成ガメラ」シリーズと比べたら派手じゃないかもしれませんし、お話も子供向けかもしれません。けど、この映画には最近の特撮映画や、特撮ドラマが失ってしまった「大切なもの」がたくさん詰まっていると思います! 「大きなお友達」はいい加減子供たちに怪獣を返してあげていいはずですよね。きれいな海のある小さなまちの夏休み、子供たちの純粋な心に触れてなんだか心が温かくなりました。夏帆ちゃんも可愛かったです! 小さいお子さんのいる人はぜひ連れて行ってあげてください。 ★★★★★ ★★★★ (9点) 子供の味方、緑の血を流して戦う健気さは昭和シリーズから、リアルな街崩壊の特撮と怪獣が人を喰う残酷描写、火球など設定は平成シリーズからの継承で、シリーズへのリスペクトを忘れないスタッフの心意気に感心した。ただ子供たちのリレーやバリケードなどをクライマックスにするのなら、やはり津田寛治は子供に無理解な父親にするべきで(最後に和解は可)、そういう黄金パターンを外すから感動がも一つ弱いのである。前半の子供だけの世界をもっとじっくり描くべきだろう。あと母親がいないという設定も上手に使ってほしかった。かようにいろいろ不満はあるのだが、もっとヒドいものを予想していたので、全体的にはなんとか許せるかな。 ★★★★★ (5点) 役者陣の演技は地に足がついている分、自衛隊や研究所の描写不足や展開の唐突さがもったいないなあと思いました。 「クライマックスシーンはあえて理屈を説明しなかった」らしいんですが、功を奏してるのかなと疑問です。まあ日常描写もお母さんの死やら病気の幼なじみやら詰め込み過ぎな印象なんですが。全体としてバランスが整ってなくて、整ってないのが平成ライダー劇場版みたいに良い方向に向けば良いんだけど、そういうバカ映画的な作りでもないですし。あとガメラのあからさまな「中に人間入ってますよ」的な動きが気になりました。幼体の時点で本物の亀を使ってる分なんかギャップが。 余談なんですがエンドクレジットの後に「撮影でつかわれた亀は虐待してません」的な表記があったのには時代を感じました。 ★★★★ (4点) そこそこの予算でそこそこのものをつくる」映画としてはイイ線行っている。田崎監督の甘酸っぱいセンスも悪くないし、「あえて」の着ぐるみ&ミニチュア特撮も安っぽいなりにがんばっている。問題は脚本で「子どものイノセンス」にすぐに寄りかかるシリーズの悪癖を見事に踏襲している上、平成ライダーよろしく大人社会(政府、自衛隊)描写が子供だましなのが辛い。主役の子供や父親役の津田をはじめ役者は良かっただけに残念。最近「大人が子供に夢を与える」作品という大義名分の下に「大人が子供に(身勝手な)夢を見る作品」が多く、本作もそのひとつには違いない。真摯で良心的なのはしっかり伝わるのだけど……。 ★★★★ (4点)
by wakusei2ndnews
| 2006-05-14 10:45
| movie
|
メモ帳
カテゴリ
以前の記事
2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||